日本政府からの要請で、米海軍第7艦隊の原子力空母 「ロナルドレーガン」 が東北地方の沿岸部に展開し、艦載のヘリコプターが孤立した被災者に対し、食料や支援物資を届けている。

道路が寸断され、陸路で被災地に行くにはまだまだ困難であり、ヘリコプターでの支援活動は唯一の手段といえる。 

この様な中、空母が沿岸部に展開するという事は、大規模な支援基地が一夜にして出現したのと同じ事であり、しかもこの支援基地は、必要に応じて何処にでも瞬時に移動する事が出来るのである。 この度の大規模な福島第一原発の事故で、原発の見直しが叫ばれる中、被災者を救援しているのも原子力空母である。 

原発事故による見えない放射能の恐怖に怯え、一方で米軍の支援に感謝する被災者の姿が映し出されている。 世界の多くが原子力に依存し、今日の社会を形成しているが、同時に我々人類は、自らがコントロール出来ないほどの力を手に入れてしまった事を認識すべきである。 

 次の世代も、この先地球で暮らしていく為に、私たちは何をすべきなのか、覚悟はあるのか、多くの問題が投げかけられている。