小中学校の水道水の供給方式が、建物の屋上に設置する高架水槽方式から、ポンプ加圧方式に変わる事になりました。 この事により、高架水槽に水を貯めておく必要がなくなり、蛇口を捻れば何時でも新鮮な水を飲めるようになります。 米子市では、まず初に現在改築中の加茂中に導入し、順次、段階的に各学校に設置していくとの事です。 

公共建物やマンション等の中層の建物は、高架水槽方式が一般的でしたが、従来から言われてきた事は,水槽に一時的に水を貯めるので、特に夏場などは水が温くなり、いやな味や臭いがするなど大変不評でした。 また水槽内に異物が混入したり、藻が発生したりして、衛生面の問題も多く指摘されています。 この様な理由から、各家庭で浄水器が普及したりして、直接、水道水を飲まない人が増えています。 最近では学校に水筒を持参する生徒が増えたとも聞きます。

この度の、加茂中の給水方式の変更は、そもそも計画には無く、老朽化した高架水槽を単に新しい物に更新するだけの予定でした。 しかし近年、耐震問題が表面化して以降は、高架水槽においても、耐震化が求められており、従来の物より多くの費用が掛かる様になりました。 また建物の屋上に、一定の加重が架かるので、建物の耐震性にも影響を与えます。 従って、高架水槽の更新時には、コスト面、耐震性、そして何より衛生面を考慮して、加圧ポンプ方式に変更するのがより適切だと言えます。 

私は先の7月定例会の経済教育委員会で、上記のことを厳しく指摘しました。 それにより給水方式の見直しが図られた事は、大変喜ばしいのですが、問題は担当者間で事業の計画時に、この様な検討がされていない点と、一方では「米子のおいしい水」を売り出し、水の良さを誇る同じ自治体でありながら、その認識が徹底されていない点にあると思います。 特に教育委員会としては、学校現場で食育が叫ばれる中、命の源の水に対して,「米子のおいしい水」を題材に、この地の素晴らしさを教えるべきであり、そう言う意味に於いて、意識が希薄なのではないかと、私は思います。