令和3年3月21日

(コロナ過を乗り越える行財政改革のあり方について)

初めに、コロナ過をどのように捉え位置付けるのか、具体的な県政課題の議論に、前提となる総論について知事に尋ねる。

 

自民党県連では、昨年47日の緊急事態宣言の発出以降、511日、27日及び63日の3回にわたって、地元国会議員と県連役員が、全国に先駆けweb会議を開催して、県内の医療関係者、バス・旅館業者等サービス業及び農林水産業・建設業の皆さんから、現状の課題や要望等を伺い、国への要望と県政の施策に反映して来た。

 

去る212日には4回目を開催し、長引くコロナ禍の中で危機的状況を迎えている本県の飲食業について、飲食生活衛生同業組合の皆さんの声をお聞きし、自民党の二階幹事長や下村政調会長に対し支援強化を申し入れた。

 

 また、216日と17日は、ワクチン接種に関するWeb会議が内閣府新型コロナ感染症対策担当の赤沢副大臣が参加して、中・西部の市町村長との間で行われている。

 

そして、32日には、自民党新型コロナ感染症対策に関するリモートの意見交換会が開催され、下村政調会長と小野寺組織運動本部長に対し、緊急事態宣言の対象地域外の深刻な状況を訴え、国の予算措置を強く要望した。

 

この間、平井知事は、安倍政権から昨年誕生した菅政権でも、新型コロナ対策分科会のメンバーとして国のコロナ対策の中心で大活躍されている。

 

感染症は、それぞれの社会のあり方が流行の様相を規定すると言われているが、国の対応や全国の都道府県の取り組みを見られる中で、どのような教訓を得られたのか、知事に尋ねる。

 

感染症予防対策は平井知事の言われる通り、基本を徹底することに尽きると思うが、2020年は自殺者が若年層や女性を中心に11年ぶりに増加し、長引くコロナ禍の中で孤立と分断が浮き彫りとなった。

 

また、デジタル化やグリーン化の立ち遅れや都市生活のリスクも顕著となり、地球規模での持続可能性が最優先課題として問われることとなった。

 

ペストはヨーロッパ全人口の3分の1の命を奪ったが、生き残った人々は意識を一変させ、後のルネサンスを開花させた。感染症が時に社会変革の先駆けとなることは、改めて歴史を見るまでも無いが、コロナ禍の中で、知事はどのような未来を描いているのか、所見を伺う。

 

また、鳥取県は日本海側では初となる国際バカロレア認証に向けてスタートを切った。コロナ禍にあって、鳥取県が世界に門戸を開く教育行政の転換点になると思うが、改めてその意義と未来について教育長に伺う

 

さて、これ以降は県政の課題について具体的に尋ねる。

今議会に上粟島団地建替事業の基本計画策定やPPP/PFI手法導入可能性調査について、生活環境部から予算が計上されている。
 

導入可能性調査の実施については、平成30年11月定例会において、美術館や発電施設のPFI検討の際の課題を指摘し、知事も「今後は行財政改革局を活用する」と答弁された。

 

その結果、西部総合事務所新棟や青谷上寺地史跡公園、また、観光・文化施設の調査は、第三者的立場で行財政改革局が実施していると理解している。

 

今回の上粟島団地建替事業は、生活環境部で予算を計上し検討されることになったのかと資産活用推進課に尋ねると、「ここ近年の事業は部局横断的だったり、市町村連携を伴ったりで行革局が行ったが、県営住宅という他の所属の事業なので、住まいまちづくり課が計画策定や調査を主体的に実施し、資産活用推進課は関与しながら進める方式がよいと考えた」との説明だった。

 

私は、それは単に県庁職員の目線であって、担当課のみで考えると、水力発電がそうだったように県民の目線から離れることがあると懸念している。しかも単なる一部署の判断で知事答弁が曲げられたとすれば問題だし、議会軽視と言わざるを得ない。改めて、今回の生活環境部で予算を計上し検討するとしたことについて、知事の所見を伺う。

 

今回の事業について結論を申し上げれば、民間活力導入のノウハウをもち、第三者的な立場で事業を見ることができる行財政改革局が基本計画の策定から実施すべきだと思う。

 

今後、知事の方針を徹底する意味でも、「鳥取県PPP/PFI手法活用の優先的検討方針」に、導入可能性調査は行財政改革局が行う旨を明確に規定すべきだと考えるが、知事の所見を伺う。

 

また、上粟島団地建替事業のPFI手法としては、BT方式を想定しているようだが、維持管理も含めて一体的に実施するBTO方式の方が、一般的にはPFI手法のメリットを活かせると考えるが、知事はどのようにお考えているのか

 

最後に、文化観光施設の運営について、知事は施設の評価は単に入場者数だけではないと言われるが、配布資料の通り、入場者数の推移をみると、特に花回廊や燕趙園は明らかな右肩下がりとなっている。

団体から個人へと観光形態の変化があることや、施設の大規模リニューアルが長年行われていないなどの事情は承知しているが、同じ南部町で年間15万人も訪れるジェラート店もあり、立地や施設ではなく要は工夫次第だと思う。

 

改めてこのような状況について、知事はどのように認識し、従来の経営主体について、どのように考えていのか、尋ねる。


(追及1)

とっとり花回廊については、11月に令和3年度からの指定管理者の選定が行われ、指定管理者が鳥取県観光事業団になったが、審査結果を見ると、鳥取県観光事業団の他に、イズミテクノ等のグループが応募している。

 

今回の指定管理者の公募については、県外企業にも対象を拡大したと聞いており、競争性の確保に一定の成果があったと考えているが、9月定例会で知事が紹介した鳥取砂丘こどもの国も含めて、施設運営のノウハウをもっている民間事業者が相次いで選定から漏れ、今後、応募を考える事業者は二の足を踏むのではないかと心配をしている。

 

知事は、9月定例会の私の質問に「一定の競争性が出来るように、例えば募集要件の見直しなどを今後も進めたい」と答弁された。ぜひこのことは進めて頂きたいが、私は募集要件だけではなく、審査基準も重要だと考えている。

 

現在の審査基準においては「法人等の社会的責任の遂行状況」として、鳥取県固有の制度の認証を受けているかどうかが、加点される大きなポイントとなっている。

 

もちろん、公共施設を管理する事業者に社会的責任が求められることは言うまでも無いし、県議会においても指定管理者の社会的責任の重要性について議論があったことは承知しているが、9月定例会でも指摘した通り、施設の機能をいかに維持・強化していくかが、本来あるべき議論だと思う。

 

応募しようとする全ての事業者に、より公平な審査基準となっているか、また、施設の設置目的を果たせる能力があるかどうか、先ずは審査基準を点検すべきだと考えるが、知事の所見を伺う。

 

(追及2)

知事は、花回廊が高く評価されていると言われるが、令和2年3月に開催された花回廊の「鳥取県指定管理候補者審査・指定管理施設運営評価委員会」の評価報告書を確認したところ、花き振興については評価点がもっとも低く、「花の管理が他県の同様の施設よりも悪い」ともコメントされていた。

 

その他、維持管理については、「土の道路が荒れていて危険」「レストランのおしゃれ感が損なわれていて残念」「フラワードームの入口前の傘立てがゴミ箱に貼り紙したもので代用されている」等々、否定的なコメントが列挙され、来場者から「これでは草回廊だ!」と揶揄する声もあると聞いた。

 

広島県に国営備北丘陵公園という花回廊に似たフラワーパークがある。この施設も花回廊と同時期の平成7年に開園し、開園当時の入園者数は32万人だったが、平成30年度の入園者数は51万人まで増加している。

 

観光の形態が変わったと知事は言われるが、近隣の類似施設は入場者数が増加している一方、花回廊は減少しているという現実は直視していただきたい。そして、なぜ施設の魅力に差が生じているのか、より良い運営に改善すべきかどうか検証していただきたい。

 

また、花回廊の設置目的である花き振興についてだが、何をもって図るのか所管課に聞いたところ、明確な回答は得られなかった。そこで花き苗の納入実績の推移を確認すると、資料の通り年々減少傾向にある。

 

入場者数については、利用料金収入の増減で指定管理者の収支に反映されるが、花き振興や文化施設の文化振興については、実質的に評価がなされず、その評価結果が委託料に反映されないため、十分な成果が得られているとは言い難い。

 

 先ほど紹介した国営備北丘陵公園においては、事業者募集の際に、利用者数や利用者満足度、植物の管理状況の満足度、利用プログラムの開催回数や参加延べ人数、情報発信の件数などを具体的な目標数値を設定し、利用者数も四半期ごとにモニタリングを行っている。

 

最近、PFSと呼ばれる成果連動型民間委託契約方式が国で提唱されている。行政課題の成果指標を設定し、その改善状況に連動して委託費等を支払うことにより、より高いインセンティブを民間事業者に与える、新たな官民連携の手法である。

 

施設管理に限らず、ソフト事業も含めて鳥取県もこのような手法の導入の検討を進めてはどうか、知事の所見を伺う。


先ほど「鳥取県PPP/PFI手法活用の優先的検討方針」の見直しについて提案したところだが、先日の川部議員の一般質問で、神戸市の「公民連携ガイドライン」と同様の官民連携の推進が提案され、知事は「よいアイディアだと思うので、積極的に取り入れていきたい」と答弁された。

 

神戸のガイドラインにおいては、施設の整備・改修はもとより、ソフト事業における官民連携のプロセスも明確化されているが、知事は「官民連携のサポートのチェックについて、県庁だけではなく、外部の知恵が入る仕組みを考えてみる」とも明言された。

 

官民連携に対する知事の積極的な姿勢を大いに評価したところだが、その意思を明確化するためにも、早急にPPP/PFI手法活用の優先的検討方針や神戸市のガイドラインを参考にしつつ、更に発展させて、推進体制も含めた方針や規程をまとめることにしてはどうか。知事の所見を伺う。


(追及3) 

県住宅供給公社が他団地と合わせて一体的に維持管理を行うこととし、整備のみBT方式を導入するということだが、そもそも県住宅供給公社に独占的に管理を委ねる必要はあるのか。

 

管理代行制度により指定管理者制度よりも委託の範囲が広いとのことだが、全国的には指定管理者制度を導入している自治体も多くある。

 

大阪府では、行財政改革の一環として指定管理者制度に切り替えることとし、平成22年度からモデル的に指定管理者制度を導入し、平成24年度からは全面的に移行し、20億円程度のコスト縮減を実現したと聞いた。

 

本県においても、県住宅供給公社よりも、効率的に管理運営を行うことができる民間事業者は必ずいると思う。

 

競争性を確保し、施設管理の効率性を高めるために、他の都道府県の指定管理者制度の導入効果を分析するとともに、県営住宅の管理運営体制の見直しの検討を行う考えはないか、知事の所見を伺う

 

また、2月18日に開催された県有施設・資産有効活用戦略会議幹事会の資料によると、「県有財産の総量のうち、県営住宅は約2割を占めており、今後、県営住宅の削減も検討する必要があり、県営住宅の市町村への積極的な移管について協議を実施」とある。

 

公営住宅について経緯はあるにせよ、実質的に県と市町村の二重行政という面は否定出来無いし、より住民に身近な市町村に施設整備・運営業務は一元的に任せるべきだと思う。

 

今後の県営住宅の市町村への移管に向けて、積極的に協議を行うべきだと考えるが、知事の所見を伺う。


(追及4) 

知事は管理代行制度のメリットは言われるが、指定管理者制度のメリットは何一つ挙げられ無い。他の都道府県がなぜ指定管理者制度を導入していると分析しているか、重ねてお伺う。


 公営住宅に関して、私は、公社管理代行団地を積極的に減らそうとしないことや、県住宅供給公社に県営住宅の管理を一括して任せるのは、組織存続のためだと言われても仕方ないと思う。

 

県の外郭団体の組織存続のために、民間活力の導入に消極的なのは、天神川流域下水道や文化・観光施設の運営見直しにも共通するところがある。

 

 また、企業局に対して利子免除や償還期限の延長を行っていることや、住宅供給公社の貸付金を無利息にしたり、年間償還額を半分にするといった対応は共通している。

 

この厳しい財政状況の中で、それらの費用は直接、関係のない一般県民の血税によって賄われている。外郭団体も一切例外とせず、見直しにも厳しく切り込んでいく必要があると思うが、知事の所見を伺う