2015-10-26-10-00-1626日、鳥取県議会水産振興議連で鳥取県栽培漁業センターを視察した。

初めに鳥取県漁業の現状について、日本漁業を取り巻く現状も含め説明を受けた。










2015-10-26-10-50-38鳥取県が試験養殖を進めるサバで、「お嬢サバ」の養殖プール。

養殖技術は確立しており、後は商業ベースでの取り組みとなるのだが、その前提はブランド力の創出と浸透にある。










2015-10-26-11-01-03アワビの養殖の展示プール。

人間が持ち込む雑菌を排除するため、実際の養殖プールは別のところにある。











2015-10-26-11-01-32展示コーナーでは、養殖に係る各工程が再現され、採る漁業から栽培する漁業への転換を説明している。













2015-10-26-11-09-07センターで養殖している、「お嬢サバ」と「キジハタ」の刺身を試食した。

サバの刺身は寄生虫の問題もあり、食べる機会は少ないのだが、養殖物だとその心配が不要で、刺身の味を楽しむことが出来る。

ふぐと並ぶ高級魚のキジハタは、ブランド化の力を借りなくても十分に採算は取れるとの事であった。







2015-10-26-12-32-52続いて東郷湖に移動して、シジミ漁を視察した。

黒ダイヤと呼ばれた東郷池の大和シジミは、乱獲により壊滅的な打撃を受け、その後、塩分調整や貧酸素の問題を抱えながらも、少しづつだが回復基調にある。










2015-10-26-12-36-12シジミを採る鋤簾籠の網目は14ミリで、3年物以上を採るようにしている。













2015-10-26-12-37-2310分程度の作業で籠には多くのシジミが取れていたが、組合員が生計を立てるまでには至らない。












鳥取県の地方創生の大きなテーマが1次産業の復活にあるのだが、水産業は農業以上に後継者不足が深刻で、船も含め老朽化問題は待ったなしである。

また、魚の消費が年々減少する中で、TPPによって安価な輸入肉が市場に流入すると、更に魚の消費は低迷する事が懸念される。

海外では日本食が一大ブームとなっているが、皮肉なことに当の日本人が魚離れでは、1次産業の復活以前にこの国の未来は描けないと感じた。