2019年10月

「9月定例会が閉会」

IMG_12187日、福祉生活病院常任委員化が開かれ、9月定例会の上程議案の委員会採決を行い、賛成多数で全ての議案を可決した。

産業廃棄物最終処分場の関連予算については、共産党を除き自民党案の付帯意見で可決された。







IMG_12208日、決算審査特別委員会が開かれ、平成30年度決算審査の指摘事項の取り組み状況について報告を受け質疑を行った。










IMG_12219日、本会議が開かれ、全ての議案を賛成多数或いは全会一致で可決して9月定例会が閉会したが、産廃最終処分場の質問に関連して議場が騒然となる場面もあり、議会の秩序が問われる定例会となった。






産業廃棄物最終処分場に関しては代表質問でも採り上げられ、その他、6名の議員が質問に立ったが、憶測や偏見によるものも多くあり、中でも黒塗り資料と指弾した内容は新聞でも大きく報道されたが、内容は事実誤認からくるもので、議員としての資質が問われても仕方あるまい。

「令和元年9月定例会の一般質問原稿」

  1. 民間活力の導入について

会派民主の代表質問で福間議員は、私の行った平成296月定例会及び9月定例会の改正水道法に関する質問を採り上げ、米子市長や倉吉市長等の発言も引きながら「命をつなぐ水の供給は責任をもって官が行うべきと主張されました。

 

議長の許可を得て皆さんのお手元に資料を配布しておりますが、水道事業を経営形態で分類してみると、①直営、②一部業務委託、③コンセッションに代表される公設民営、④民設民営の4つの形態が考えられます。日本の上水道事業を見ると約5000の事業体があり、そのほとんどが①と②の直営か一部業務委託で、④の民設民営も皆無ではなく9件ほどありました。

 

民営化とは④の民設民営のことを指しますが、今回成立した改正水道法は④の民設民営ではなく③の公設民営の見直しです。そもそも水道事業にコンセッション方式の導入を可能とするPFI法の改正については、2011年の民主党政権下において成立したものですが、地方自治体が民間に委託する場合、水道事業の免許を返上するとしていたため、万が一のことが起きた時に行政が直接対応できない点が問題視されていました。

 

このような問題があり水道事業のコンセッション方式の導入が進まなかったことから、平成3012月の水道法改正では、地方自治体に水道事業者としての位置づけを残したまま、水道事業の運営権を民間へ委託できるよう仕組みが改められました。

日本の水道事業は、ほとんどが①と②の直営か一部業務委託ですが、ヨーロッパを例にとると、イングランドやウェールズでは1989年に10あった流域管理庁を、類型では④の民設民営に分類される民営化がなされ、現在では26の民間事業者がその役割を担っています。


反対派は海外で再公営化の事例があると言われますが、正しくは③の公設民営が②の一部業務委託になったもので、①の直営に戻ったものではありません。パリの再公営化についても、よく事例として挙げられますが、これも同様に③の公設民営だったのが、①の直営ではなく②の一部業務委託に戻ったという事例です。


そもそも私が議論しているのは④の民営化の議論ではなく、②や③の官民連携の議論であり、官民連携が問題だというのならば、繰り返しになりますが2011年の民主党政権下でのPFI法の改正時に議論すべきものであります。


改正水道法については、知事と十分議論を交わしておりますので詳細は議事録を読み返していただきたいと思いますが、今問われているのは単に「官だ!民だ!」の議論では無く、世界でも例を見ない程の急速な人口減少の中で、如何に水道事業を維持し次世代に繋げていくかの議論であります。

 

嘗て自民党政権下において国の直営だった国鉄、専売公社、電電公社を、独立採算の企業経営を行うとして分割民営化が断行されました。その際、社会党や共産党は労働組合と一緒になって猛反対しましたが、当時の国鉄は37兆円もの巨額債務を抱え、国が毎年6000億円を投入しても1兆円を上回る赤字を計上し、国の大きな財政負担となっていました。

 

あれから30年、民営化されたJRは、安心安全やサービスの飛躍的な向上は言うまでも無く、JR7社で1,3兆円の経常利益を叩き出し、国や地方に対して3600億円もの法人税・事業税を納めるまでになっており、37兆円あった国鉄の長期債務は現在19兆円までに減少しています。まさに民間活力導入の世界的成功例ではありませんか。

 

官だから安心、民だから不安とのレッテル張りから脱却し、事実に基づき議論する、それが議会の責務であります。世界が経験したことの無い急速な人口減少社会を前に、老朽化した社会インフラを健全に維持、運営するために、如何に持続可能なものに再構築していくか、真摯な議論が求められていると思いますが、知事のご所見を伺います。

 
  1. 新たな時代を担う「人財」の育成について

8月の鹿児島県出水市の「大塚りあらちゃん」4歳の死亡事件に続き、さいたま市の集合住宅で小学4年生の「進藤りょうすけ君」が遺体で発見され、死体遺棄容疑で義父が逮捕されました。

 

6月定例会で千葉県野田市の「栗原みあちゃん」の虐待死亡事件や札幌市の「池田ことりちゃん」が衰弱死した事件を採り上げたばかりですが、未来を担う子供たちの尊い命が親によって奪われていく現実に背筋が凍りつく思いです。

 

そこで再度この問題を議論したいと思います。児童虐待の対応には他機関にわたる専門的な知識と技能が求められますが、情報をキャッチした一機関がもはや単独で判断・行動できるものではありません。

 

101日付で警察官の中央児童相談所への配置が決まったとのことで、県警本部の素早い対応を大いに評価したいと思います。

 

そこでお尋ねしますが、機関連携における今後の方策について知事はどのように考えておられるか。また,このたびの機構改革で「子育て・人財局」に改編したそのねらいと見通しをお聞かせ下さい。

 

次に教育長にお尋ねします。前回答弁で現状の取り組みは理解しましたが,教育サイドの主体性の無さも感じました。教育は人を育てることです。その根本にあるのが命であり暮らしであます。教員として,学力をつける以前に健やかな暮らしに目を向けてしかるべきであります。

 

児童相談所への教員派遣による人事交流は、福祉サイドからの要請で始まりましたが,10年以上経過してもなお教育サイドの積極的な取り組みが見えてきません。

 

教育サイドとして今後の機関連携にどのような主体性を発揮されるのか,教育の果たす役割,人財育成のビジョン,教育における児童虐待の位置づけ等について教育長に伺いたいと思います。

 

 

医療・介護サービスの提供体制について

厚生労働省によると、2018年度の概算医療費は過去最高の426兆円で、2年連続で増加しており、75歳未満の医療費は02%減となった一方、75歳以上で24%増となったことが押し上げの要因とのことでした。

 

現在、鳥取県では65歳以上の高齢者人口が3割近くに達しており、全国平均よりも早く高齢化が進行しています。2040年には人口が44万人余りとなり、その内、高齢者人口が4割近くになると推計されており、急速な高齢化に加え人口減少の難題が立ちはだかっています。

 

そこで本県では地域の実情や患者のニーズに応じて、高度急性期から在宅医療、介護に至るまで一連のサービスが切れ目なく提供される体制を確保するため、東・中・西の区域を設定し鳥取県地域医療構想を策定しています。

 

国が示す将来の医療体制を実現しようとする場合、鳥取県の平成30年の報告では、国の示す2025年の必要病床数5896に対し、70191100以上の大きな開きがあります。

 

この問題については、先日2人の議員からも自治体立病院の存続を訴える緊急質問がありましたが、今問われているのは存続、廃止の感情的な議論ではなく、急速な高齢化と人口減少化において、如何に医療を適正かつ持続可能なものにするかとの冷静な議論であります。

 

国が示した必要病床数の推計ツールについては、全国一律で地域の実情を考慮していない等の問題点があるのは理解しますが、急速な高齢化と人口減少をふまえ、将来にわたって良質な医療サービスを提供するためにも、鳥取県としてどのように推進していこうとされているのか、知事のご所見を伺います。

  

追求質問

民間活力の導入について

追求質問1

私は平成296月定例会において、新日本監査法人の調査で、2040年度までに日本の殆どの事業体が水道料金の値上げが必要となり、その半数は30%以上の料金改定が必要で、しかも速やかな値上げが必要との推計を紹介しました。

 

県下の12市町村についてみると、2040年時点で、現状の水道料金を平均で40%近く上昇させないと事業を維持できないと推計されており、中でも、伯耆町は58%、智頭町は52%、岩美町は51%と1.5倍以上の値上げが必要とされています。

 

先日、米子市上下水道がピンチとの新聞報道があり、人口減少と節水機器の普及を理由に、現状のままでは健全な経営が困難になるとの米子市の見通しが紹介されました。

 

また、下水道事業については包括的民間委託を検討するとあり、コンセッション方式を導入するか否かは別にしても、分類の③に該当するコンセッションに代表される公設民営を検討するとのことです。

 

「命をつなぐ水の供給は責任をもって官が行うべき」との観念論を排し、持続可能な水の供給体制を民間の知見も導入しながら模索する。いま求められているのはこの様な姿勢だと思いますが、知事のご所見を伺います。

 

新たな時代を担う「人財」の育成について

追求質問2

戦後70年余り、教育分野には学校教育関連法規と社会教育関連法規は多数ありましたが、家庭教育関連法は皆無でした。本来、教育とは家庭教育、学校教育、社会教育の三者が一体となって子供たちの健全な育成がなされるものだと思います。

 

以上の観点から教育基本法の大改正に家庭教育の柱が立ったことは大変重要であり、本県では「子育て王国とっとり条例」に位置づけ取り組みが進められているところですが、虐待等の多くは子供たちが愛され育まれるはずの家庭で起きており、加害者となった親たちの多くも自身が虐待経験者だったことを合わせ考えると、改めて親自身の学びの支援強化が重要だと痛感しました。

 

取り組みの現状と課題、今後の強化策についてどのようにお考えなのか、知事と教育長にお尋ねします。

 

次に、好発年齢が早いとされる、うつ病や総合失調症、不安症や摂食障害等の精神疾患については、できるだけ早期に知っておくことが重要ですが、日本の精神保健教育は諸外国に比べて大幅に遅れており、知らないことからくる偏見や差別に当事者はもとより家族も長い間苦しんできました。

 

平成30年、実に40年ぶりに高校の学習指導要領の改定案が発表され、保健体育に「精神疾患の予防と回復」の項目が入り、令和4年から本格的に実施されることが決まりました。実施に向けてどのような課題があるのか、知事、教育長のご所見を伺います。

 

次に、超高齢化社会を迎える中で医療・介護現場の実態を学ぶことは、行政運営はもとより人材の育成の観点からも大変重要だと思います。

 

地域医療介護総合確保基金を活用して様々な事業が実施されていますが、特に福祉や教育サイド等の県職員の実績がありません。当該基金の活用も検討しつつ、研修の実施に取り組む必要があると思いますが、知事、教育長のご所見を伺います。

 

また、京都府の取り組みを参考にして本県でも介護人材育成事業者の認証制度が作られました。今後は普及啓発に努めると共に、京都府のようにステップアップさせるための上位の認証制度も必要だと思いますが、知事のご所見を伺います。

 

医療・介護サービスの提供体制について

追求質問3

団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる2025年が目前となり、向こう10年は前期高齢者が減少し後期高齢者は増加すると言われています。その結果として高度医療のニーズは頭打ちとなり、入院日数や最新回数が減少する一方、要介介護者や訪問診療は今後も増え続けると予測されています。

 

更にその先の2040年には日本の人口は11000万人となり、1.5人の現役世代が1人の高齢世代を支える時代に突入し、増え続ける社会保障費をどのように賄うのか、日本が抱える大きな課題でもあります。

 

この度、鳥取県立中央病院と鳥取赤十字病院の更新に伴い、双方の病院規模の見直しが図られ、鳥取赤十字病院が88床の減で県立中央病院が87床の増となりました。

 

鳥取県地域医療構想に基づき構想区域内の医療機能を分化し、病院間での必要病床数を調整したもので、県立中央病院は主に東部圏の高度急性期医療を担うとされています。

 

この度の県立中央病院の増床は、圏域の他の医療機関の減床が前提になると思いますが、今後の病院間の調整は具体的にどの様に取り組まれるのか、お聞かせください。

 

追求質問4

最後に、先日自民党の代表質問で川部議員が何度も口にしたダウンサイジングについてお尋ねします。残念ながら知事との議論は今一つ噛み合いませんでしたが、単に財政効果や効率化を追い求めるためのネガティブな縮小論では無く、持続可能性を持った新たな社会システムの構築というポジティブなテーマであるべきだと思います。

 

世界に例を見ないほどの急速な少子高齢化と人口減少に立ち向かう国家の大きな挑戦でもあり、その先頭を走るのが鳥取県だと思いますが、知事のご所見を伺います。

「最終日の一般質問」

IMG_12083日、一般質問も最終日を迎え、県議会自民党は午前中は私と濱崎議員、午後からは広谷議員が質問に立った。










IMG_1213そして最後はベテランの内田(博)議員が行い、9月定例会の一般質問を締めくくったが、産廃処分場に関して常軌を逸した言動等も飛び出し、議会のルールが軽んじられる質問戦となった。

「4日目、5日目の一般質問」

IMG_120030日、一般質問の4日目、県議会自民党は午後から内田(隆)議員と常田議員が質問に立ち、多くの淀江産廃処分場の反対質問の中、内田(隆)議員は推進の立場で質問を行った。









IMG_120410月2日、一般質問の5日目、県議会自民党は午後から中島議員と浜田(一)議員が行ったが、2期目となり質問にもそれぞれの個性が溢れていた。

「河崎校区民大運動会」

IMG_119529日、手話パフォーマンス甲子園からとんぼ返りして、河崎校区民大運動会に参加した。

米子市唯一の小学校と自治会が共催で行う運動会で、心配していた雨も無く、全ての日程を消化して終了した。







IMG_1193残念ながら競技に参加することは出来なかったが、夜の慰労会にはフル参加で活躍した。
プロフィール



野坂道明(のざかみちあき)
昭和32年4月9日生

議員履歴
■鳥取県議会議員(2015-)
■米子市議会議員(2006-2014)
■鳥取県西部広域行政管理組合議会(2010-2014)

学 歴
昭和45年 米子市立加茂小卒
昭和48年 米子市立第4中卒
昭和51年 烏取県立境高卒
昭和56年 帝京大学経済学部卒

経 歴
■元(財)とっとりコンベンションビューロー西部地区企画運営委員会委員長(理事)
■元(社)米子法人会青年部会副部会長
■元米子商工会議所青年部会長
■米子市消防団河崎分団員
■河崎校区自治連合会顧問
■河崎公民館運営委員会顧問
■NPO法人やまつみスポーツクラブ顧問

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