2015年07月

「次世代高度医療推進センターの視察」

IMG_130810日、鳥取大学医学部付属病院の次世代高度医療推進センターを視察し、増田産官学連携コーディネーターからセンターの概要と今後の取り組みについて説明を受けた。

鳥大医学部は国へ近未来技術実証特区の申請をしており、医療・介護用ロボットと遠隔手術の分野を手始めに、日本のトップランナーとしてその地位を確立しようとしている。




また、厚生労働省の国産医療機器創出促進基盤整備事業の採択を受ける全国11病院の1つで、医工連携を推進して革新的な医療機器の開発を目指している。

鳥取大学医学部は、手術用ロボット「ダビンチ」を導入している日本でも数少ない病院だが、アメリカ製の「ダビンチ」の主なパーツは日本が供給しており、言わば逆輸入の様なもので岩盤規制の象徴的事例でもある。

安倍政権は成長を妨げる様々な規制の見直しを検討しているが、急速な高齢化を迎える日本において生き残りを賭けた国策でもあり、その中心に鳥大医学部が存在する事は、この地が日本を飛び越え世界の中心に成り得る可能性を秘めている。

「淀江傘の視察」

IMG_1280和傘伝承館を訪ね米子市指定無形文化財、「淀江傘」の制作現場を視察した。

亀甲型の蛇の目傘を持つ淀江傘伝承の会会長で鳥取県伝統工芸士でもある山本絵美子さん。








IMG_1299一番大きな野点傘から番傘、蛇の目傘、装飾用のミニ傘まで地元の竹材を使用し、淀江傘伝承の会の皆さんによって1本1本手作りで製作されている。










IMG_1277傘骨の加工は力仕事で男性が受け持っているが、70歳を超える年齢となり「後何年出来るか」と呟かれた。










IMG_1274和紙を張り最後の仕上げまでを女性が受け持ち、愛好者の張替えの依頼にも応じている。











IMG_1275竹材を加工する機械だが負けず劣らずの高齢で、人も機械も一つ欠けるとその時から製作が止まってしまう。










IMG_1278大手照明器具メーカーの淀江傘を使った吊り下げ照明。

カタログ価格は2万数千円だが、傘の納品価格は1割程度との事で、ここでも東京一極集中と地方の疲弊を感じた。






文政4年(1821年)に倉吉から淀江に来た倉吉屋周蔵が、傘屋を開いたことが淀江傘の発祥と言われており、大正時代には西日本一円から関東・東北を含む全国32県まで広がり、戦後の傘不足の折には年間50万本を出荷した。

淀江傘発展の要因は、一度に1万本以上の傘が干せた淀江の砂浜と地元で採れる良質な竹と言われており、まさに豊かな自然と伝統が造り上げた一級品である。

その後衰は衰退の一途を辿り、今では全国5か所程度で細々と営まれているとの事で、伝統工芸も風前の灯となっており、その窮状を先の6月定例会でも浜田妙子議員が訴えていた。

「先ずは米子市で」と素っ気ない知事の答弁だったが、日本はもとより世界に誇れる伝統工芸を産業として再生させる道筋が地方創生ではないのか。

「ビッグツールの視察」

IMG_12699日、「月光ドリル」で一躍有名になったビッグツールを視察した。

日吉津村の本社社屋の玄関ホールで新井社長の出迎えを受け、30年間の苦労話や月光ドリルの開発に至る経緯について説明を受けた。







IMG_1265工場の製造ラインには各工程毎に高額な精密加工機械が並んでおり、来年は工場を増築し製造ラインを増設するとの事であった。

「月光ドリル」は先端中心部に形成された曲線状の溝によって、従来型ドリルを凌駕する性能を有している。






新井社長は日本はもとより世界を驚愕させた「月光ドリル」を武器に、鳥取県西部地区に切削工具の城下町を築き上げる構想を唱え、70歳を超える年齢だが鳥取県日吉津村から世界を目指すエネルギッシュな現役社長だった。

「今、なぜ水族館か」

IMG_12649日、境港市の夢みなとタワーで開催された森拓也氏の講演、「今、まぜ水族館か」を聞いた。

森氏は「すさみ海立エビとカニ水族館」の館長で、その豊富な経験から身の丈に合った水族館のあり方が示された。






竹内南地区の旅客船埠頭計画に伴い、境港市では夢みなとタワーでの移動水族館の実績を踏まえ、テーマ特化型小規模水族館が検討されており、鳥取県でも調査事業を予算化している。

森氏は良い水族館の条件として、①コンセプトが明確でブレない、②カリスマ館長、③スタッフがタレントで営業マン、④即断即決できる上司、⑤バックヤードの機能性、⑥年中無休を挙げている。

また水族館に求められるものとして、①地元水産業者との連携、②既存観光施設との相乗効果、③少数精鋭、④オフシーズン対策、⑤地元周辺地域からの集客、⑥社会教育施設としての地域活動を挙げている。

要するに、水族館だからと言って特別なものは何一つ無く、全ての施設や業態に共通する普遍的な法則だと感じた。

「テムザック技術研究所の視察」

IMG_12577日、医療・介護用ロボットの開発を手がけるテムザック技術研究所の新社屋を視察した。

玄関で来訪者を出迎える受付ロボットと檜山社長。

一見無関係に思える中海の自然環境も、研究開発には重要との事であった。

次世代高度医療センターを有する鳥大医学部は日本のトップランナーで、今後業界大手の企業進出も大いに期待できる。



IMG_1256研究室には様々な試作用ロボットが並べられ、実際に動かしながら実用に向けて改良を重ねていくとの事であった。











IMG_1258歯科医療用の歯科患者ロボット。

人間の反応を再現するように作られており、研修生の医療技術の習得に貢献する。









IMG_1260歩行が困難な人に装着して歩くのを助ける歩行支援ロボット。

鳥大医学部と連携して機能の検討や実証実験を、米子市旗ケ崎の工業団地に完成した新社屋で行っている。








IMG_1261車椅子の世界を一変させる移乗・移動支援ロボット。

当面室内用で開発中だが、東京オリンピックに向けて公道を走行できるモデルを開発したいとの事であった。







IMG_1262鳥大医学部とテムザックとの医工連携で実用機の商業生産も目前のところまで来ており、鳥取県米子市が医療介護用ロボットの先進地になるのも現実味を帯びてきた。









プロフィール



野坂道明(のざかみちあき)
昭和32年4月9日生

議員履歴
■鳥取県議会議員(2015-)
■米子市議会議員(2006-2014)
■鳥取県西部広域行政管理組合議会(2010-2014)

学 歴
昭和45年 米子市立加茂小卒
昭和48年 米子市立第4中卒
昭和51年 烏取県立境高卒
昭和56年 帝京大学経済学部卒

経 歴
■元(財)とっとりコンベンションビューロー西部地区企画運営委員会委員長(理事)
■元(社)米子法人会青年部会副部会長
■元米子商工会議所青年部会長
■米子市消防団河崎分団員
■河崎校区自治連合会顧問
■河崎公民館運営委員会顧問
■NPO法人やまつみスポーツクラブ顧問

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