2010年11月

ブログ問題 2回目の話し合い

11月25日の全員協議会の後,前回に引き続き再度の話し合いの要請が6会派からあり、前回同様、議長立会いの下、話し合いの場が持たれた。 繰り返しになるが、この様な個人的な事で議長を始め他の議員や事務局に、再々迷惑を掛けるのは申し訳なく思うと同時に、議員として他にやるべき事があるのではないのかと言いたい。 

議員個人のブログの記載内容について抗議するのであれば、議員個人に向けてすれば良いのであり、話し合いは望むところだが、この様にどうしても議会の問題としたいならば、正式に議会の手続きをとれば良いのであり、そうでなければ議会として取り上げる合理的な理由が見当たらない。

今回の話し合いでも基本的な部分は平行線のままである。 つまり6会派の主張は、図書館・美術館予算の付帯決議が自治法に反するものでは無いのに、自治法に違反したかのようなブログ記載は容認できないので、ブログの訂正・削除と謝罪を求めると言う一点である。

これに対し私の回答は、以前から述べているとおりで、私は初から今回の付帯決議の実質的な内容を批判しているのであり、単に法解釈の是非に拘っている訳では無い。 一般的に議案に対する付帯決議は、議会からの要望であり、法的に拘束力は無いとされているが、今回の付帯決議は、文言自体もそうだが、実質的に当局の予算執行を止めている。 

私はこの点に関しての問題点を指摘し、この度の議決行為を厳しく批判しているのであり、法解釈の是非より、これこそが議員として一番重要な議論すべきところであり、市民の望むところだと考えている。

従って6会派の要求に対し応じるつもりは全く無いが、議長調整や経験豊富なベテラン議員の助言も尊重し、議員たる者、品位の保持にも努めるべきとあるので、該当すると思われる部分のブログの文言だけは自主的に修正する。 

最後に、この件に関して、多くの議員の皆さんや係わった方には、多少なりともご心配やご迷惑を掛けることとなり、心よりお詫び申し上げます。

公会堂存続の方針決定

11月25日開かれた全員協議会で、市長から公会堂存続の方針が示された。 存続の方針決定は既に新聞報道がされており、ボートピアの時もそうであったが、緊張感の欠ける議会報告となった。 何時もながら当局の情報管理は無いに等しいのではと疑問を抱く。

何はともあれ当局の方針決定が示されたので、次は議会の判断が求められる。 その主戦場は12月定例会であろう。 公会堂の存続を求める陳情審査の賛否で議会の意思を示すと、当初思っていたのだが、加えて12月定例会には、現在、執行保留になっている図書館・美術館整備予算を全額削除する減額補正が組まれ、同時に同額の新しい予算が債務負担行為で上程されている。

簡単に言えば、図書館・美術館予算を議会の議決の重みと主張した執行保留の付帯決議ごと消滅させて、新たに同額の図書館・美術館予算を上程し、改めて議会の意思を問い直すということである。 債務負担行為とは、仮に予算が可決されても今年度内に事業が完了しないので、事前に年度をまたがる議会承認を得る行為である。 12月定例会で可決されれば、早ければ年内の入札手続きが可能となり、半年程度遅れると予想された事業が3ヶ月程度の遅れで済むことになる。

しかし、この当局の挑戦には大きなハードルがある。 つまり15名の議員が、付帯決議で求めた公会堂の存廃の市民合意を得ないまま、そして議決の重みの付帯決議ごと葬り去る予算案に、常識的に考えれば賛成することは出来ないと言う点であろう。 そう言えばこの付帯決議が可決された9月定例会で、賛成議員から、我々は同床異夢だとの声が上がった。 確かに、「同じ床で違う夢を見ながら一つの行為をする・・・・・」言いえて妙だと感じたものだ。 いずれにしても、今の米子市議会は何が起きても不思議では無い。 市民の皆様の関心が高ければ高いほど議会は活性化し、質も向上すると私は考えている。 来る12月定例会を是非とも注目していただきたい。

ブログ問題の話し合い報告

6会派から要請のあったブログ問題での話し合いは、正副議長同席の下、当事者の野坂、松田と抗議側からは「よなご会議」の小林、「共産党」の石橋、「一人会派」の遠藤、中川、門脇、山川の各議員が出席して行われた。 残念ながら抗議している全議員の参加は無かったが、1時間半に亘り意見交換することが出来た。 

今回のブログ問題で6会派からの抗議・要請は、常に議長にされており、当事者である私は、現在に至るまで直接聞いたことも無ければ受け取ったことも無い。 毎日のように議会で顔を合わせているのだから、直接言えばよいと思うのだが、いろいろ6会派なりの考えがあるのだろうが、その度に正副議長には、労をとって頂く事になり申し訳なく思う。

今回の話し合いではっきりした事は、6会派の抗議の中身は、異口同音に図書館・美術館予算の付帯決議が手続きの上で何ら問題は無く、自治法に照らし反するものではないと言う一点であった。 議会の議決行為のあり方や権能、或は事業に及ぼす影響などの実質的な中身の議論ではなく、ブログ記載の単語や文章の表現などの解釈に終始したのは残念であったが、私自身、今回の付帯決議が違法だとは初から決め付けていないし、手続きが違法との記載も一度もしていない。 むしろ手続きは自治法に反しないと解釈されている点を記載している。

以下私のブログの該当部分を記載する。

これらの理由から、当局の予算執行権を妨げないので、結果として自治法に違反しないと言う判断が、米子市当局に於いて示されている。 以下がその判断根拠である。

「平成22年10月8日に米子市議会で議決された「議案第85号平成22年度米子市一般会計補正予算(補正第2回)に対する附帯決議」は、議会から当局に対する要望を表されたものであり、当該決議が当局の事務執行を拘束する等、地方自治法その他の法令に違反する内容を含むものではなく、また、当該議決も地方自治法に違反するものではないと解釈しております。」

  平成22年10月22日     米子市総務部行政経営課法務係長 恩田英基



私が自身のブログで主張しているのは、自治法で、議会が可決した予算に議会が再度条件を付けることは出来ないとしているが、付帯決議の文章は極めて条件と読み取れる表現があり、議会の議決の重みと言う観点から言えば、予算執行が保留されている現状において、実質的にその効果を発揮している点。

議会では、同一会期中に一度議決した同一の事項に再び議会が意思決定しないと言う一事不再議の原則がある。 つまり9月議会で全会一致で可決した図書館・美術館予算に再度議会の意思は示せないと言う原則である。 この原則に従って議決するならば、当局議案に付帯条件を付けて議決するべきであった点。

議会の正当な意思の示し方は言うまでも無く議案に対する賛否である。 今回の付帯決議では、予算の保留の解除条件として、公会堂の市民合意を得るとあるが、住民投票でもしない限り市民合意を量るのは無理だと言える。 この様な観点から、手法的には予算案の否決や予算案の減額修正がより正当な議会の手続きだと考える点。

私はこの様な認識たち、今回の図書館・美術館予算の付帯決議に対し、内容は本より議会手続きの上でも反対の立場を明確にし、自身の政治的見解を述べているのであり、一議員に対する誹謗中傷など更々考えたことも無い。 

議員ブログ問題で話し合い

11月19日開催された臨時議会の終了後、この度のブログ問題で、正副議長立会いの下、話し合いの場がもたれた。 結果は報道でもあった通り、平行線のままで時間切れとなったが、直接話し合うことは有意義であった。 今回のこの話し合いの場は、6会派代表から議長に提出された要請を受けて開かれたもので、以下が要請に対する議長の回答書である。

     裁定要請についてのお答え

今回の付帯決議については大きな波紋を広げ、議会内にも様々な軋轢を生んでいますこと、まとめるべき立場としてその対応に苦慮しております。
なにぶんにもこの度ののような議場外の行為に対して、議会が懲罰を科すような事が出来ない以上、各々の良識に期待するもので強制できないところであり、私の見解で裁定は出来かねると判断しており、皆さんの思いは伝えておりますが進展が見られないところです。
正常化に向けては今後も努力をして参りたいと思っております。

回答
①両議院にはブログの訂正、謝罪等が求められていることを伝えており、松田議員についてはすでに訂正・謝罪文が掲載されていると理解しております。
野坂議員については現段階で応じるとの回答は頂いておりません。

②ブログでの行為による影響について、今の状況の中で十分な判断が出来かなるところではありますが、会派には伝えておきたいと思います。

③要望書の対応につきましては、要望書をお受けした際に、議会の決議行為自体は違法では無いということは性格に伝えてあります。 また、決議の取り消しは出来ない旨の回答を望まれておりますが、これまで議会に出された他の要望についても回答を致しておりませんが、回答すべきとの要望に対しましては、現在あげられた2団体以外にも回答の必要があると考えます。 このような経過を踏まえますと、団体の文章表現による考え方も伺う必要もありますので、同趣旨の要望をされた全ての団体に説明責任・回答をするための場を設けたいと考えますので、担当常任委員長と相談し進めて参りたいと考えております。

         以上回答いたします                     平成22年11月15日
                                          米子市議会議長 渡辺照夫



※上記①~③の回答に対する要請は、概ね次のような内容です。

①松田・野坂議員に対するブログの訂正・削除と謝罪文の掲載及び当該議員に対する誠意ある説明と謝罪。

②今回のブログ問題による議会の信用失墜等の社会的影響への対応と所属会派への指導、注意。

③図書館。美術館予算の付帯決議に反対し、早期の事業着手を求める要望書の提出団体に対し、付帯決議の法解釈の説明と要望書の訂正。

話し合いの場を設定するに当たり、私たちに抗議されている全議員の参加と、公開の場にするという2点の希望を議長に申し入れ、話し合いをもちました。 その際の議論は次回で報告します。

  

公会堂の検討結果報告

11月19日開催された臨時議会後の全員協議会で、市民アンケート結果を含む公会堂の検討結果の報告があった。 アンケートの結果、18歳以上の無作為抽出3000人の内、回答したのは1452人で48,4%だった。 その内、存廃問題に関心あるが65,4%、で、存続が45,4%、廃止が38,2%、分からない/無回答が16,4%であった。 年代別の傾向では存続は70代以上が最も多く54%、次いで18~19歳の50%だが、逆に30~40代は「思わない」が上回り、存続の賛成理由は、シンボル性を挙げる人が最も多く、反対理由としては、代替施設が在る点が挙げられ、年齢層で賛否がはっきりと分かれる結果となった。

この結果をどの様に読み解くのかは、人によって分かれるところだが、私は公会堂への愛着が高齢世代では高いが、30~40歳の若年世代では希薄な点と、「市街地のにぎわいに貢献しているかとの問いに「思わない」が38%で「思う」の36%を上回っている点、また廃止とよく判らない・無回答を加えると54,6%となり存続を上回る点が特に気になる。 公会堂に限らず、次世代に継承する事の難しさは言うまでも無いのだが、公会堂の今日的な存在意義が薄れ、既に若年層では過去の存在になりつつあるのではと気にかかる。 

この様な現状を踏まえ、仮に存続する場合は、今日の逼迫した行政課題、特に安心安全や経済基盤の社会資本整備や教育環境整備等の課題が山積する中で、多額な改修費を必要とする公会堂の優先度が何故高いのか、費用対効果の検証を含め、多くの市民にとって納得できる説明が強く求められる。

また廃止する場合は、言うまでも無く跡地の利活用が問題となる。 直ちに結論は出ないのは理解するが、最低でも基本方針とロードーマップ程度は示さなければならない。 加えて、それまでの影響を最小限に抑える方策も示すべきだと考える。

以上を踏まえ、現時点での私の意見を述べます。

この度の検討報告書に関して言えば、新たにアンケートの調査報告がされたが、それ以外の項目は、今までより丁寧に説明がされているものの、従前からの説明の踏襲である。 様々な要望、陳情に配慮するのは重要だが、核心部分である今後の米子市の発展戦略の観点から、公会堂の存廃をどの様に位置づけ活用するのか、この点の考察が書き込まれていない。

市長は12月定例会を待たず、方針を示すと言われているが、上記の点の説明も十分に果たされたい。 また市長の方針決定を受け、陳情審査も含めて議会としての判断を示さなければいけない。 その際には当然の事ながら私の意見もはっきりと申し述べたい。 何れにせよ存廃の如何に係わらず、公会堂に関して、具体的に何かをしようとした場合、必ず予算を伴うので議会の判断を仰ぐ事になる。 その予算に対して堂々と賛否の議決をする、これが議会本来の権能であり、正当な権限の行使だと考える。  
プロフィール



野坂道明(のざかみちあき)
昭和32年4月9日生

議員履歴
■鳥取県議会議員(2015-)
■米子市議会議員(2006-2014)
■鳥取県西部広域行政管理組合議会(2010-2014)

学 歴
昭和45年 米子市立加茂小卒
昭和48年 米子市立第4中卒
昭和51年 烏取県立境高卒
昭和56年 帝京大学経済学部卒

経 歴
■元(財)とっとりコンベンションビューロー西部地区企画運営委員会委員長(理事)
■元(社)米子法人会青年部会副部会長
■元米子商工会議所青年部会長
■米子市消防団河崎分団員
■河崎校区自治連合会顧問
■河崎公民館運営委員会顧問
■NPO法人やまつみスポーツクラブ顧問

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